脳腫瘍(神経膠腫)手術後の高次脳機能障害の日々

31歳11ヶ月で左前頭葉神経膠腫の手術を経験。その後の日常を気まぐれで更新。以下URLは病気関係の本棚です。https://booklog.jp/users/cloverbk/all?category_id=3559096&status=all

術後320日後

20日ほど前、前回ブログを更新した日の翌日にリハビリ病院に診察に行ってきました。

この病院は、最初に手術した病院(A病院)から転院する時に、転院先候補として2つの病院を紹介され、B病院に転院したのですが、実際に転院しなかった方の病院(C病院)になります。

 

なぜこのC病院を受診することを考えたかというと、B病院の先生がやや信頼できなかったからです。悪い人ではないのですが、単純に知識不足というか。B病院でリハビリを担当してくれた言語聴覚士の方にもその話をしたところ「そうでしょうね笑」という感じでした。

 

6月にC病院の先生の初めての診察を受けて、MRI画像から色々と詳しいことを教えてもらいました(後述)。B病院の先生よりもずっと詳しいと思って、高次脳機能評価テストを受けることにしました。テストの内容はB病院の時とほぼ一緒でしたが、その時との比較もできるのでいいかなと。

 

で、7/10が高次脳機能評価テストの結果を受けてのC病院の先生の診察だったのですが、結論から言うと、記憶障害は確かにあるけれども、仕事をしながら課題点を自分で見つけてやっていきましょうということになりました。職場でとれる病気休暇の日数が上限に達しており、このリハビリをやれば必ず良くなると言うものもないので、そういう結論になりました。

 

6月にC病院で診察を受けた時のメモを残しておきます。

「ここ (写真1、 MRI を回転させながら) がやられていたら、 あなたはこんなに話せていない。 ここは中枢。 内側 (写真2) はやられている

写真1

写真2


一内側というのはどういう働きをしているのですか?
「中枢にいく白質という繊維。 中枢そのものではない。 脳は部位に応じて果たす役割が違って、部位間を連結する繊維が繋がってないから、(これは推測だが) 少し欠損したところをその周りの神経細胞が補って、今のように話せているのかもしれない」
「画像上、 手術後しばらくはろれつが回らないような (助詞とかがつかないような) 運動性失語が起こった可能性はある」ー(実際に自分がそうだった)
「中枢 (写真1) がもろにやられてないからこれで済んだ。 自然経過もあるし、リハビリをしたお陰でここまでよくなった」
「前方の皮質(写真3) についても損傷はしているが、そこまではやられていない」
前頭葉の機能がワーキングメモリーなどを担っている」

 

写真3

※白質(はくしつ) :脳と脊髄からなる中枢神経組織の中で、 神経細胞 (ニューロン) の細胞体に乏しく主に神経線維が集積し走行している領域
※大脳皮質:機能の違いにより、一次的な働きを受けもつ一次野と、より高度な機能を受けもつ連合野に分けられる。 連合野は、さまざまな異なった情報を統合し、 判断、記憶するとともに、その情報に応じて適切な指令を出す高度な機能を営む。前頭葉は一次運動野ともよばれ、運動機能や自律機能、精神に関係する連合野でもある。